japanese.china.org.cn | 30.11.2017

中国経済の高品質成長、投資のチャンスをもたらす

タグ:中国経済 投資のチャンス


 各大手機関は年末が迫るなか、2018年マクロ経済・市場展望を発表している。新年度の中国経済はどのような動向を示すだろうか、未来の中国経済はどのような投資チャンスをもたらすだろうか。欧米の複数の機関は最新の研究で、2018年の中国経済は力強い成長を維持し、経済安定化・リバランスの過程が続き海外投資家を集め続けると予想した。

 

 世界格付け機関のムーディーズは最近の研究報告書で、今年の経済成長率が予想を上回ったことから、中国の来年のGDP成長率の予想値を6.3%から6.4%に引き上げた。スタンダード&プアーズのアジア太平洋格付け担当者の陳錦栄氏は「公共投資が将来的に縮小するが、中国経済は今後3-4年に渡り力強い成長を維持する。1人平均GDPの年間成長率は4%以上を維持する」と分析した。

 

 マクロ経済の安定化は、中国経済の改革とリバランスにチャンスをもたらす。ムーディーズは、現在の成長率は、中国が2020年までに経済規模を2倍に拡大するという目標を達成する可能性が、極めて高いことを意味すると表明した。これは中国が経済成長の持続可能性、経済発展の不均衡の縮小というその他の目標を達成するため、より大きな政策空間を提供する。中国政府は将来的に経済成長の質への重視を強め、経済成長の環境への悪影響の減少をさらに強調し、金融体制の脆弱性の改善に力を入れることになる。

 

 中国の一連の金融リスク防止措置は最近、国際機関に認められている。ムーディーズは関連報告書の中で、現在実施中の政策措置により、経済全体のレバレッジ水準の上昇ペースが緩み、政府が構造改革を継続しレバレッジ水準と金融リスクを抑え続けることになると予想した。中国は金融業界の監督管理の強化を約束しているが、これはシャドーバンキングの活動を引き続き抑制し、銀行の資産リスクを縮小し、金融システムにおける不均衡の問題を解消することになる。

 

 スタンダードチャータード銀行は中国経済の動向について、10月の工業産出と小売業のデータの伸び率が低下したが、中国経済がより持続可能性の高い発展モデルに転向していることが分かると判断した。

 

 スタンダードチャータード銀行は11月中旬の報告書で、中国の工業生産能力利用率が76.8%と、この5年間で最高水準に達しているとした。サービス業の対GDP比は53%に上昇し、国際金融危機前の42%から大幅に上昇した。また中国経済成長の3分の2以上が、投資や輸出ではなく消費によるものだ。中国政府が経済の高度成長から高品質成長への転向を強調していることから、将来的に経済成長の効率と質がさらに向上する見通しだ。

 

 スタンダードチャータード銀行は2018年の経済動向について、経済成長の動力が安定化するに伴い、中国の深い構造問題を解消する機が熟するとした。そのため将来的に国有企業改革、金融及び財政・税制改革を推進することになると予想した。

 

 HSBCは10月末に発表した報告書の中で、現在の中国経済発展の外部環境は理想的であり、中国の経済改革実行に安定的かつ有利な条件を提供しているとした。また中国政府が2018年に経済活動の重点を、過剰生産能力の削減、レバレッジ比率の抑制、シャドーバンキングと不動産バブル対策、地方政府の予算管理強化に置くと予想した。これらの措置は中国経済の長期発展を促す。



 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月18日