japanese.china.org.cn | 14.09.2015

ロボット社会到来の予感-日中ロボット産業協力に向けて

タグ: 日中ロボット産業協力

 

 

日中経済協会北京事務所副所長 高見澤学

◆ 少子高齢化がもたらす深刻な問題日本では少子高齢化対策が叫ばれて久しい。介護が必要な高齢者の増加とともに社会基盤を支える生産年齢が減少しているからだ。少子高齢化社会の到来は、極度の人材不足を生む一方で、働く国民一人一人に対する負担が次第に重く圧し掛かっていく。

ここ中国においても少子高齢化の波は目の前に差し迫っており、現在日本が抱えている難題に対しては、今からでも何らかの対策を講じておかなければならない。中国は国の規模が大きいだけに、日本以上に問題が深刻化することになるだろう。こうした人手不足を補い、労働者の負担を軽減する重要な労働手段として期待されるのがロボットの存在である。

 

◆ 問題解決策としてのロボットロボットには、今や製造現場に欠かせない産業用ロボット、生活に密着する家庭用ロボット、今後医療・介護現場で重要になる医療用・介護用のロボット、癒し系の動物型ロボット、そしてさらに進化が期待される人型ロボットなどがあり、様々な用途として利用される。ロボットの活用は製造業での生産現場、農業や建設等の作業現場などで、単純かつ過酷な労働作業からの解放、生産性向上、人材不足への対応、そしてそれに伴うコスト削減を実現してきた。

当初、単純労働に使われていたロボットだが、科学技術の進展とともに徐々に複雑な動き、細かな認識や高度な判断ができるようになっている。機械工学の発展ばかりでなく、人工知能の開発によって、より高度な場面での対応が可能になりつつあるのだ。

 

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