japanese.china.org.cn | 15.09.2015

中国は世界一のロボット市場 海外製品に挑む国産品

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蘇副部長は、「今後数年間、中国の工業用ロボット市場は急速に伸びていく。国際ロボット連盟がこのほど発表した報告によると、中国の工業用ロボット需要の年増加率は25%以上になり、2017年の市場での販売台数は10万台に達し、工業用ロボット保有台数は40万台を超える見込みだ」と話す。

▽独自ブランドが国際大手の独占状態を徐々に打破 昨年は販売の4分の1占める

哈爾濱(ハルビン)工業大学ロボット研究所の趙傑所長は、「中国はロボット応用の基礎研究から産業化に至る研究開発体系を基本的にうち立てており、工業用ロボット、サービス用ロボット、特殊なロボットなどの各産業が基本的な形を整えている」と話す。

中国ロボット産業連盟がまとめた統計によると、13年に中国で販売された工業用ロボットのうち中国独自ブランド企業のものが9500台を超えて4分の1を占めた。工業用ロボットのサーボモーター、減速器、サーボドライバー、コントローラーといった重要部品の産業チェーンも形を整えている。サービス用ロボットの分野では、科沃斯や銀星智能などのお掃除用ロボットが100万台近く売れて、一般家庭で使用されている。医療や介護などの分野でも、最近開発された一連のロボットのサンプルがテスト応用の段階に入った。

▽重要部品の国産化はまだ コスト高の原因

蘇副部長は、「中国の工業用ロボット産業は急速に発展しているが、先進国と比較すれば、なお大きな開きがある。中国独自ブランドの工業用ロボットは3軸の座標型ロボットと4軸の多関節型ロボットが中心で、6軸の多関節型ロボットが全国の工業用ロボット販売台数全体に占める割合は6%にも満たない。外資系ブランドが販売する工業用ロボットの多関節型ロボットが国内の工業用ロボット販売台数全体に占める割合は62%に達する。独自ブランドロボットは国民経済の各分野の発展ニーズにまだ全然対応できていない」と話す。

現在、中国の工業用ロボット企業が真にもうけを出すことができる事業はシステム集積だ。重要部品はまだ国産化を達成したとはいえず、国産ロボット本体のコストは海外メーカーよりもはるかに高く、事業規模の拡大を難しくしている。165キログラムの6軸多関節型ロボットの場合、現在の海外製品のコスト総額が16万9千元(1元は約18.6円)であるのに対し、国産ロボットは29万9千元にもなる。減速器だけでも、国内メーカーの調達価格は海外企業の約5倍で、価格差は7万元を超える。

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